「金鼓」や「濁酒」の銘柄で知られる大倉本家。二上山を見渡す
土地で明治29年に大倉勝治商店として創業したのが始まり。
三代目の大倉勝彦氏が体調不良に陥り、平成12年秋から
3年間の休造期に。同15年、大倉隆彦当主らの尽力により
再開にこぎつけた。奈良新聞社が提唱する「大和の地酒の会」
加盟10社のひとつでもある。

 母屋は住宅兼事務所兼倉庫として使われている大和棟。
札差に江戸末期の文久2(1862)年の文字があり、その頃の
建築と思われる。居室部分は田の字型四間取りの変形で、
ドマ奥にはナンドとブツマ、ザシキが並び、手前はザシキと
ダイドコロ。

 手前の二間の間を板戸で仕切ると通路が現れ、奥のザシキに
通りぬけることができる工夫も。玄関右手はシモミセで今は
事務所に。ドマにはカマドがあり今も毎日使われている。

 作業場兼蔵など、ほとんどが木造で戦前以前の建物。
往時は20人以上が働いていた酒蔵は今、蔵元を中心に家族的に
営んでいる。大企業にはない家族的な雰囲気が、歴史を積み重ねた
社屋になじみ「懐かしい光景」と見学者が喜ぶという。
遠くは関東方面からも見学に訪れるファンがいる。


                写真・文  本紙・藤井博信
                   (日本写真家協会会員)






奈良新聞2004年4月号より転載
※発売時の内容をそのままテキスト化したものです

   
   奈良の地酒 金鼓/大倉 


 
 
 
 
 


 
   
   
 
 
 


 
 


 
 


 
 


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